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2011/10/10

演奏記録 -コスキン・エン・ハポン2011-

毎年行われている、フォルクローレの祭典「コスキン・エン・ハポン」に参加してまいりました。

今年は東日本大震災や福島第一原子力発電所の問題により、開催されないのではないかと思っておりましたが、開催されるとのことで、少しでも盛り上げようと参加しました。

高速道路からの道中に目にした、まだ被害の残っている箇所や、コスキン会場内に設置された空間線量計、3日目に発生したやや強い地震など、半年前の出来事はまだまだ「終わり」ではないのだと、改めて感じました。

以下は、今年のコスキンでの演奏の感想などを書いてみようと思います。


今回は9日(コスキン2日目)より参加いたしました。
出演は、2日目にLos Aspirantes、3日目にOjos Hermanosにて出演しました。

2日目昼ごろに会場に到着し、昼食をとった後グループの最終練習を行いました。
練習していると、ゲストで来ていたAkapanaのRolandoが背後にいてびっくりしましたが、Rolandoはとても気に入ってくれたようで幸いでした。本番でも最前列から合いの手を入れてくれるなどしてくれました。

今回のゲストで来ていたAkapanaのメンバーは、他のゲストたちと違い積極的にコスキン参加者とコミュニケーションをとっていたようですね。
他にやることがなかったという話もありますが、こういう風にプロとアマチュアの交流がごく自然に行われているのはいいなと感じました。

3日目の出演であったOjos Hermanosは、帰りの時間が迫っていた上に進行も押し気味だったこともあり、順序を早めて出演させてもらいました。関係者の方にはご迷惑をおかけしました。

演奏曲はKjarkasのViento del SurとJochi Pintao。
モニターからの返しが小さく、途中リズムが崩れかけたかなとも感じましたが、ひたすらにアグレッシブに攻めの姿勢で押し切りました。
特に打合せしていないのですが、練習段階から自然と音圧で押していくというコンセプトが共有できていたので、演奏していてとても心地の良いグループでした。

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毎年コスキンついて書くと、必ず触れる項目があるのですが、今回も例に漏れずそれに触れます。
音響は本当にどうにかならないものかなと思います。今回は関係者の目に触れることを期待して、こまごま書いちゃいます。
興味のない方は飛ばしてください。

今回は学生がPAに手伝いに入っていたので、ミキサーがどのような状態か確かめに行くことができました。2日目の昼ごろに客席で聞いた感じだと、メイン音量が少なくモニターの音量が大きくなっているようでした。
出演者によってはモニターの音量を大きくといいますが、大きくし過ぎるとモニターの音が楽器やマイクに入ってしまいハウリングの原因になります。
さらに、マイクのゲインも大きすぎました。ゲインも大きくし過ぎるとハウリングの原因になります。マイクに乗る音量は基本的に演奏者との位置関係で決まります。PAで調節するよりは演奏者にマイク位置を気を付けるように注意掛けをした方が、音量やゲインを操作しなくていいので、ハウリングの可能性も減ります。

また、演奏者によってはこの特性を利用して『意図的に』マイクから離れてバランス調整を行う演奏者もいます。離れたからと言って音量を操作してしまうと、演奏者の意図しない音量バランスになってしまうので、一度バランスを決めたらそれ以上動かさないくらいが丁度いいです。上手い演奏者は自分たちでバランスを取ることができるので、なるべく余計なことはしないように心掛けるべきです。

モニターとメインのバランスを取るのも経験が必要で大変ではありますし、コスキン事務局でPAを担当するようになってからまだ10年も経っていないという事情も分かりますが、ナリッジトランスファーやPAに関する技術・知識の蓄積があってもいいものではないかなとも思います。

これに関しては学生サークルの現状についても同様のことが言えるので、しっかりフォローアップしていかねばとも感じています。

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続いて、聞いた演奏の感想など。

Aspirantesの後、AKAPANAメンバーと牧野君がサブステージで一緒に演奏するということでそのステージを見に。

その場にいたMusica de Maestros出身のケーナ奏者宮崎さんと、Violin奏者小松さん(どちらもAspirantesで出演)も参加していました。
演奏した曲目は、Musica de Maestrosのレパートリーでよく演奏されるものが中心でした。

ぶっつけで演奏しているので、ところどころ合っていない部分はありましたが、出てくる音はやはりMusica de Maestrosの本場の薫り高い音で、素晴らしいものでした。
この音の感じはやはり日本でだけで活動している人には到底出せない音だなとも感じました。本場の音を出すにはやはり本場に行き、その土地でそれなりの期間生活しないといけないなとも感じました。

絹蔵での演奏終了後、本会場に戻り夕食を食べた後、サークル同期が来ていると聞いたので挨拶をしに行き、そのまま練習を眺めつつ駄弁ったり。
駄弁っていたらコスキン審査会が始まっている時間だったので、あわてて会場へ。

惜しくも審査会前半の2人の演奏を聞き逃してしまいましたが、審査会常連のTakuya&Yoshioのステージはばっちり見ることができたので、ちゃんと感想をば。

一曲目は比較的「真面目」な印象の演奏でした。
Yoshioさんの肉食系武闘派のケーナが鳴りを潜めているなぁと感じると同時に、改めてYoshio氏のケーナの基礎力の高さも感じました。
そういた部分もあり、世間一般でいうところの「真面目」にケーナを吹いても行けるんだぜという部分を見せることができたのではないかと感じました。

よく勘違いされやすい様な気もしますが、彼のケーナは単に滅茶苦茶やっているのではなく、ある程度の下地がある上で「あのように」演奏しているように感じます。
かすれ音や、ロングトーンの息の長さ、倍音成分を強く出すような息の使い方などストイックに研究・研鑽を積んできた成果だといえます。
なので、どうすればどういう音が出て、感情の赴くままに自分が表現したい音をストレートに出す、ということができるのではないかなと思います。

2曲目は予想通りラップ。流石のクオリティで腹筋崩壊。楽しませていただきました。Takuya&Yoshioのステージ全体としては、やや抑えているなという印象でした。

ゲストはカンタティのステージの途中から、ロス・トレス・アミーゴスの最後まで。
カンタティの演奏では菱本さん、ルイス・カルロスと一緒に演奏していたNostalgiaが印象的でした。

せっかくゲストでAKAPANAが演奏していたのに聞くことができなかったのが心残りでした。
(3日目は前日の宴会による睡眠不足で練習以外は控室でひたすら寝ていた。)

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コスキンの楽しみ方はいろいろありますが、もっとステージを見ておけばよかったと感じました。

3 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

Ojos Hermanosは楽しかったですね。どこかでもう一度ぐらい遊んでみたいです。しかし、名前は確かに要検討・・・。

MdeM in KawamataはRolandoも「ぶっ壊れてたね〜」と楽しそうだったのが逆におもしろい感じでした。しかし、ある種のCarnavalっぽさは感じてもらえたようでよかったです。

yonoseko さんのコメント...

みどりむし、たのしかったですねー!
名前はもうそれで良いですよ。誰も正確な名前を覚えてませんが。

ぴんたお何処かでまたやりたいですー。
私はお客さんを一緒に乗っける疾走感あるカルナバルやディアブラーダがとてもとてもやりたくて仕方ないです!

っていうからいぶやりたい。あと、テンションの高い合わせ練。

schidac さんのコメント...

コスキンお疲れ様でした。

演奏は本当に楽しかった。ぜひまたやりたいですね。まぁ流石にバンド名は一考した方がとは思うけど。。。